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台風一過、コシヒカリが開花しました。

8月11日から12日にかけて新潟をかすめて秋田に上陸した台風12号。
この酷暑のため稲が背が高く生長しすぎてしまっていた東北や北海道では大分被害が出たようです。

台風は米農家には大きな脅威。強風のため稲や籾が痛んだり、倒伏したり、
あるいはフェーン現象による乾いた風のために稲穂の水分が奪われてしまうなど、
お米の品質や収量に大きな影響を与えることがあるからです。
また特に日本海側では台風が海水を巻き上げて田に降らせ「塩風害」が発生することもあります。
最近では04年、佐渡で台風による塩風害が起こって大不作になるということがあったばかり。

よしかわではこのころちょうどコシヒカリの出穂直前。
出穂時に風雨を受けると、受粉が進まなくなることがあるので、
台風の動きには胃が痛くなるほど心配でしたが、丈が短く頑丈に育った稲は風雨に耐え、
台風の通過直後に無事に出穂、そして開花を迎えることができました。

コシヒカリ出穂


上はコシヒカリの花。出穂、開花が始まったのは土曜日(14日)頃からです。
「稲の花」というのはとても地味で、花びらはなく、もみが縦に割れて(「えい」といいます)、
その中から白いおしべが飛び出してくるだけ。写真にある、一見、白い花に見えるものが「おしべ」です。
出穂するとすぐにもみが開き、おしべ6本とめしべ1本が出てきます。

稲に花らしい花がないのは、受粉を虫や風に頼らない、自家受粉だから。
開花前後の短い時間の間におしべの花粉袋が開いて受粉が行われ、
受粉が終わるとほどなく「もみ」は閉じてしまい、2度と開きません。
ですから稲の花が見られるのは午前中の9時から12時ごろまでの間、たったの2~3時間ほどに過ぎません。

コシヒカリの開花


上の写真は、もみが開いて受粉しているところ。左側のもみに注目してください。
もみが2つに割れるように上に向かって口を開けたところを捉えることができました。これが受粉の瞬間です。
もみは熱と光によってぱっくりと開きますが、このとき、もみの中に収まっていたおしべが、
もみが開く反動で、しなるようにはじかれます。
はじかれたおしべには花粉袋(写真の中の「じゅんさい」のような形の白い物体)がついていますが、
この花粉袋は、はじかれた勢いで先端が破け、花粉を飛散させます。
この花粉が同じ稲穂の中にあるめしべに受粉するのです。
この後、まもなく口を閉じます。

もみの中では受粉した翌日から
胚が生長を始め、ほどなく、稲は頭を垂れ始めます。
コシヒカリはこれからほぼ1ヶ月かけて実(米粒)を充実させていきます。
いよいよ登熟期、というわけです。

出穂したコシヒカリと蜘蛛


良い米を造るためには、これからの時期の世話が大切。
田に水を入れる時期や量など、農家の腕前のふるいどころ。
田んぼのクモ君たちも元気に害虫を食べて、美味しいお米作りをサポートしてくれています。


大賀コシヒカリ圃場
↑よしかわ・大賀地区のコシヒカリ圃場

越後よしかわ杜氏の郷
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toujinosato

Author:toujinosato
上越市吉川区の蔵元です。
永田農法で最高品質の酒米を育て、地元のブナ原生林の湧水を使い、江戸時代から続く吉川杜氏の技術で、米・水・技術すべてが100%地元産の「真の越後地酒」を作り、味噌・醤油、蕎麦などの伝統食品やジェラートなど、よしかわの美味しさを発信しています。

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